契約書と委任状、その役割の違い
皆さん、こんにちは!弁護士の永田です。今日は、日常のビジネスや法律相談でよく出てくる、似ているようで全然違う「契約書」と「委任状」について、少し掘り下げてお話ししたいと思います😊
僕自身、国際法務を専門にしていると、国境を越えた取引で様々な契約書を作成したりチェックしたりする機会が多いのですが、基本的な文書の理解がしっかりしていると、トラブルを未然に防げるんです。
まず、ビジネスの土台となるのが「取引基本契約書」ですね。これは、継続的な取引を行う際に、個別の契約(たとえば、発注書や個別契約書)に共通して適用される基本的なルールを定めたものです。いわば、二社間の憲法みたいなもの。これがしっかりしていれば、個別取引のたびに細かい条項を詰めなくても済むので、業務がスムーズに進みます。僕が特に重視するのは、紛争解決条項や準拠法(どこの国の法律を適用するか)の定め方です。
次に、具体的な業務を外部に委託する際によく使われるのが「準委任契約書」です。弁護士やコンサルタント、システム開発のプロジェクトなどでよく見かけます。これは、特定の業務の遂行(たとえば、法律調査やアドバイス)を依頼する契約で、結果を出すこと自体ではなく、善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)をもって業務を行うことを約束するものです。似たものに「請負契約」がありますが、請負が「完成」を約束するのに対し、準委任は「行為」そのものを目的とする点で大きく異なります。
さて、これら契約書が「未来の約束やルール」を定めるものだとすると、「委任状」は少し性質が違います。委任状は、特定の行為を第三者(代理人)に代わって行ってもらうための「権限の証明書」です。例えば、裁判所の手続きや銀行での手続きなど、本人が行かなければならない場面で、代理人にその権限を与えるために使われます。
中世ヨーロッパの歴史を研究していると、権力や権限の委譲に関する文書が非常に重要だったことが分かります。現代でも、この「権限の範囲」を明確にすることは、法的なトラブルを避ける上で極めて重要です。委任状には、何をどこまで代理できるのかを具体的に、かつ明確に記載する必要があります。
契約書は「当事者間の合意」を示すもの、委任状は「代理権の付与」を示すもの、と覚えておくとスッキリしますよ✨ どちらも、法的な効力を持つ重要な文書ですから、作成や署名の際には、内容をしっかり理解することが大切です。何かご不明な点があれば、いつでもご相談くださいね!
執筆者プロフィール
永田 悠人(仮名)(30代・法務・弁護士)
都内の法律事務所で国際法務を専門とする30代の弁護士。既婚。冷静沈着でありながら、依頼人や家族に対しては情熱的な一面を持つバランス型。英語とフランス語に堪能で、海外の判例や法制度に関する情報収集をライフワークとしている。趣味はクラシックギターと世界史の研究で、特に中世ヨーロッパの法制度に造詣が深い。
専門分野: 国際法務, 契約交渉, 知的財産権, リーガルテック, 世界史と法
執筆スタイル: 論理的かつ明快な文章構成を好むが、難解な法律用語は避け、一般読者にも理解しやすいように平易な言葉で解説する。冷静な分析と、時折見せるユーモアが特徴。
